2016年2月11日木曜日

妄想的大英のタカラモノ best3 2016/1/20




アステカ文明の悪霊の像


2015920日(日)から2016111日(月)まで、神戸市立博物館で大英博物館展がありました!!私はJR三ノ宮駅から徒歩で神戸市立博物館に初めて行くこともあり迷いながら、向こうからやってくる大英博物館のバッグを持って歩く人を手掛かりに歩くこと約15分なんとか無事に着きました。そこで驚きました!金曜日の平日なのになぜ行列が!!!グレートブリテンの宝物の威力のスゴさにびっくり!今回はその展覧会での驚きの感動をイラストで表現してみました。



<予習 大英博物館展>
 大英博物館展は、英国のロンドンにある世界最古の国立博物館である大英博物館から選び抜かれた100の作品を通じて、200万年前から現在に至る人類の創造をたどるという博物館展です。
展示は、人間が創り出した様々な「モノ」。アフリカで作られた最初期の石器から、ソーラーランプという現代のモノもありました。
 世界史の教科書で出てきた、ウルのスタンダード、インダス文明の印章、アウグストゥス帝の胸像やソフォクレスの胸像なども展示されていて、すごく胸が躍りました!!
今回は大英博物館展マイフェイバリット3について描いてみたいと思います。どこが私のこころを揺さぶったのか、さあ、あなたも「私の妄想英国博物館展」へ



ベスト1 ロゼッタ・ストーン 



 高校生のとき、世界史を物語のように語る先生のおかげですっかり世界史が好きになった私。世界史の象徴といえばなんといってもロゼッタ・ストーン。

 ロゼッタ・ストーンとは、世界で最も有名なエジプトの遺産の一つ。紀元前196年に刻まれたこの石は、19世紀に研究者たちが古代エジプトの象形文字を初めて解読するきっかけになったことで、世界的に有名になりました。ロゼッタ・ストーンは同じ内容が3種類の異なる言語と文字で刻まれています。上段にはエジプトの神官階級が使う伝統的な文字であるヒエログリフ、中段には読み書きのできるエジプト人が日常的に使ったデモティック、下段にはエジプト政府の言語であったギリシャ語で、書かれています。刻まれた当時、エジプトはプトレマイオス朝が支配していました。即位したプトレマイオス5世は、みずからが伝統的なエジプト文化の正当な継承者であることをエジプトの民に対し示す必要性から、異なる言語と文字でこの銘文を彫らしたことが考えられています。

  自分たちの文化や文明が絶えてしまうことを予想して、どんな時代にも自分たちの言葉や文化が蘇るように石に対訳を刻み込んだ----というのが私の妄想的見立てです。

 ロゼッタ・ストーンは私が思っていたより、小さかったです。細かく、細かく文字が刻まれており、見入りました。

 教科書に載っていたものが目の前にあるという、なぜそれが感動的なのか、それについてはまた考えたいと思いますが、今回はそれが理由でベスト1。

 

 
ベスト2 モチェ文化の壺(戦士)







 大英博物館展のチラシに、「私が選ぶ、この1点」というコーナーがあり、そこで憧れの堺雅人さんが選んでいたのがこの「モチェ文化の壺(戦士)」!

 モチェの人々は南アフリカで最初に組織的な国家体制を築いたそうです。

 モチェ族は文字を残しませんでしたが、モチェのエリート階級の墓にはこのような壺のような副葬品や供物が非常に多く残されています。

 モチェ文化の壺(戦士)は私が思っていたより大きく、こんな精巧なものを2000年近くも前に作られていることに驚きました。機械技術とかがなかったぶん、手先の器用さや感覚のするどさは、現代人よりも鋭かったのでしょうね。

 憧れの堺雅人が一押しなのでベスト2にしました。


ベスト3  インカ文化の黄金のリャマ小像




 小さい!!!可愛い!!! 高さ5.5㎝、幅2.5㎝です。

1500年頃、インカは世界最大の帝国でした。南米大陸にはもともと馬は生息していなかったので、彼らは代わりにリャマを活用したそうです。

 昔は金がたくさんあったそうですが、ヨーロッパ人によってほとんどが掘りつくされ、金はわずかしか採れないそうです。金の塊でできたリャマ小像をみると人間の業の深さに考えさせられました。しかし可愛ので、ベスト3にしました。




 写真で見るのと実物を見るのとでは感じ方が違いました。雰囲気、大きさ、きめ細やかさなど実物を見なければ、分からないばかりでした。


 神戸といえばファッションや観光が盛んな国際都市というイメージですが、このような素晴らしい展覧会も行われる文化都市なんですね。いろんなところでおもしろさいっぱいの神戸、もっとじっくり知りたくなりました。



                                                                                                       取材・森 隆子

参考文献

 『大英博物館展: 100のモノが語る世界の歴史』筑摩書房