2016年2月2日火曜日

十日えびす大祭 2016/1/10





 今回は、神戸市中央卸売市場に行って、おいしい海鮮丼と、市場ならではの活気を味わいに行こうと計画していました。しかし、電車を乗り継いで目的地に到着してみると、シャッターがなかなか開きません。管理人さんに尋ねてみると、「今日は、開かないよ」とのこと。せっかく来たのにどうしようかと考えていると、電車から見えた景色を思い出しました。確か兵庫駅の近くでたくさんお祭りの屋台が出ていたな、気になるし、行ってみようかな。ということで、急遽何かお祭りが催されている兵庫駅に行くことになりました。


十日えびす大祭



 兵庫駅に近づくにつれて、通りを歩いている人の数が多くなっていくのを感じました。屋台から美味しそうな匂いが漂い、「残り福はいかがですか」と声をかける屋台のおじさんがいて、通りはかなり賑わっていました。いったい何が起こっているのだろうか。人の流れに沿って進んで行ってみると、柳原蛭子神社と福海寺に到着。

 蛭子神社は参拝客で長蛇の列が出来ていたので、福海寺の方で参拝してきました。ここ最近初詣に行っていないので、賑わっている境内に気分が高まりました。誕生日で今年の運勢が占ってある、「幸運の手引き」というものを記念に引きました。誰かに言ってしまうと意味がない気がするので、内容は内緒です。

 蛭子神社ものぞいてみました。神社には、厳かなイメージを持っていましたが、参拝客が多すぎて参拝が流れ作業のようになっていて面白いなと思いました。


柳原蛭子神社と福海寺





 昔から兵庫は、「大輪田泊」と呼ばれる港のあるところとして知られていました。平清盛の時代には、宋との貿易の拠点となり、兵庫のまちは「兵庫津」と呼ばれるようになりました。兵庫津の西国街道の中心に蛭子神社があるのです。


 そんな柳原蛭子神社には七福神の一人、恵比寿様が祀られています。通称「えべっさん」の恵比寿様は、日本発祥の神様。もとは、漁業の神様として信仰されていました。しかし今では、商売繁盛、五穀豊穣の神様として崇拝されているそうです。





 福海寺は正式には福海国興禅寺といいます。1344年に足利尊氏によって開かれた臨済宗のお寺だそうです。大黒堂には、黒の鎧を付けた憤怒相と、笑っている2体の大黒天様が祀られています。大黒天様はインド発祥の神様で、慈愛同人、福寿円満、開運招福、商売繁盛の神様として人々に崇拝されています。


神戸の七福神



 そもそも七福神とは何なのか、私自身も詳しく知らなかったのでここで紹介したいと思います。

 七福神とは、福をもたらすと日本で信じられている神様のこと。現在の七福神は、恵比寿・大黒天・毘沙門天・弁財天・布袋尊・福禄寿・寿老人で、日本・インド・中国の神様で構成されています。今回私が訪れたお寺は2つだけでしたが、神戸にはほかにも七福神が祀られているお寺が数多くあります。長田神社と柳原蛭子神社には、恵比寿様。再度山大龍寺と福海寺には大黒天様。能福寺と湊川神社には毘沙門天様。生田神社と和田神社には弁財天様。摩耶山天上寺と柳原天神社には布袋尊様。真光寺と須磨寺には福禄寿様。念仏寺と薬仙寺には寿老人が祀られています。

 ご利益のある七福神が祀られている神社が、神戸に数多くあることを知って、驚きました。お寺に参拝しに行くということを今まであまりしたことがなかったので、マナーは守れているかな、大丈夫かなと不安でした。

 お寺巡りが最近、流行っているようです。私も、マナーを少し勉強して、温かくなったら他のお寺にも参拝しようっと。


参考文献

「関西 七福神めぐり ご利益コースガイド」 著 ペンハウス

メイツ出版株式会社 2012

取材:寺田 朱李